こんにちは、しょっしょです。空の青と遺跡の青が美しい、シルクロードの街サマルカンド。今回は、そんなサマルカンドで絶対に行くべき遺跡を紹介します。
1. レギスタン広場 (Registan Square)
サマルカンドのシンボルとも言えるレギスタン広場。旅行会社のパンフレットにもよく載っているので、見たことがある方も多いのではないでしょうか。コの字型に並んだ3つの壮大なマドラサ(神学校)によって構成されるこの広場は、今も昔も多くの人が集まる、旧市街の中心的スポットです。
●ウルグ・ベク・マドラサ (Ulugh Bek Madrasa)
向かって左のマドラサです。3つのマドラサの中で一番古いのがこのウルグ・ベク・マドラサで、その名の通りウルグ・ベクによって建てられたもの。
昔はここで、スーパーエリートたちが勉強していたんですね。現在は、お土産屋さんとなっています。入り口が低いので、出入りの際は頭上に注意してくださいね。
●シェルドル・マドラサ (Sherdor Madrasa)
向かって右、2番目に古いのがこのシェルドル・マドラサ(写真は向かいのウルグ・ベク・マドラサの影になってしまっていますが)です。ウルグ・ベク・マドラサができてから200年以上も後に作られたそう。
ウズベキスタンで最も有名な壁画が、ここシェルドル・マドラサの正面に描かれてる虎と鹿のモチーフです。当時のイスラム教では偶像崇拝を禁止していたため、動物を描くことはタブー。虎は学生を、鹿は知識を表しており、学生に対して、知識を追い求めよというメッセージが込められてるそう。教義に反しても伝えたかったメッセージなのでしょうね。現在は人気のモチーフで、お札にも使われています。
●ティラカリ・マドラサ (TillyaKori Madrasa)

3つのマドラサの中で最も新しいのが、正面に建つティラカリ・マドラサ。中に入ってみると…

外からは想像もつかないくらいの黄金!壁も天井も、青と黄金の、細かく美しい装飾です。実はこのティラカリ・マドラサの「ティラカリ」は「黄金に覆われた」という意味なんだそう。納得のネーミングです。
●改めて訪れたい、レギスタン広場の夜の顔

夜になるとライトアップされるレギスタン広場。昼間のブルーとはまた違った印象を与えてくれます。夜は広場内には入れませんが、その分余計な人影が入らない写真が撮れますよ。

ライトアップされ、夜も人が集まるというだけで、ウズベキスタンの治安の良さが伺えますね。ガイドブックによってはライトアップは20:00までと書いてあるようですが、私が行った時(2019年9月)は22:00前までライトアップされていました(22:00で一段階ライトは消えましたが、真っ暗にならない程度の電気はその後も付いていました。
2. ウルグ・ベク天文台 (Ulugh Bek Observatory)
続いておすすめしたいのが、ウルグ・ベク天文台です。旧市街からさらに東に離れた場所にあるので、タクシーで行くのがいいでしょう。
●ウルグ・ベク像
ウルグ・ベクは科学者、天文学者として偉大な功績を残した人物です。今から約600年前にウルグ・ベクによって作られたこの天文台は、現在の観測器と比べても誤差はわずか58秒だとか。日本が室町時代の頃、ここウズベキスタンではこれだけ正確に「時間」というものを把握していたのです。
そんな背景を知った上で、見てください、入り口にどんと構えるウルグ・ベク氏の像を。

めちゃくちゃかっこ良くないですか?曇り空なのがやや残念ですが、天体を模した背景のタイルも素敵です。
余談も余談なのですが、筆者の一番好きな絵画が、オランダの画家フェルメールの「天文学者」と「地理学者」でして、こういった人物への憧れがあるんですね。なかなかいないと思いますが、共感できる方にはぜひ行って頂きたいスポットです。
●天文台

敷地内では、観測に使われていた六分儀の1/3を実際に見ることができます。当時、天文学はイスラム教であまり歓迎されておらず、ウルグ・ベクの死後天文台は破壊されてしまいましたが、その後の調査によって六分儀の1/3が発見されました。

全長40m以上もある巨大な天文台だったとのことで、残された1/3を見るだけでも、いかに大きな建造物であったかがわかります。
●資料館
天文台の向かいの美しい建物は、資料館です。中には六分儀や観測方法などの説明があります。模型等があるので、言葉が読めなくてもなんとなく伝えたいことはわかります。
街のはずれにあり少し行きづらいですが、モスクだけでなくこういった知の遺産を訪れるのも、また違った楽しみがあり私はおすすめしたいです。
グリ・アミール廟 (Gri Emir)

グリ・アミール廟は、アミール・ティムール、ウルグ・ベクを含むティムール一族9人のお墓です。門とドームの外観は美しいブルーのタイルですが、内部は黄金。ティムール一族がどれだけの権力を持っていたかが伝わります。

どれが誰のお墓か、という説明書きがあります。真ん中の大きな黒い棺①がアミール・ティムールのもの、その下②がウルグ・ベクのものですね。

ちなみに、裏側に出た先に地下に繋がる穴のような入り口があります。遺跡の続きかと思い入ってみたところ、お土産屋さんでした。閉塞的で出にくい空間で、日本人と見るや高いスカーフを売りつけてこようとするので要注意です(高いと言っても日本よりは安いので買いたい場合は良いですが、ブハラやヒヴァの方が種類も多く安いので、そちらで買うことをおすすめします)。

ビビハニム・モスク (Bibihanim Mosque)

ビビハニム・モスクは、アミール・ティムールが王妃のために建てたモスクです。入り口には、高さ39mを誇る巨大な門がそびえ立っています。

44mとドームも巨大ですが、崩壊してしまっています。

一方こちらは2017年に修復が完了したモスクの内部です。白を基調とした内装は、細かい模様が美しいながらも、上品で清潔感のある印象を受けます。
まとめ
サマルカンドで絶対に訪れてほしい遺跡4件をご紹介してきました。「遺跡」と一言で言っても、その用途は学校、研究施設、お墓、モスクと様々で、それぞれに特徴があるものでした。そしてその全てにティムール一族が関わっており、当時のティムール一族の影響がどれだけ大きかったかがわかります。
遠いシルクロードの国の歴史を感じに、ぜひサマルカンドを訪れてほしいです。
なお、入場料については私が訪れた2019年9月時点で、2019年3月発刊のガイドブックより値上がりしておりました。その後も値上がりしている可能性もありますので、あくまで参考程度に捉えておいてください。
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